おすすめの宇宙の本『宇宙は本当にひとつなのか』村山斉(著) 講談社 ブルーバックス
『宇宙は本当にひとつなのか』村山斉(著) 講談社 ブルーバックス
<レベル>
数式とかは出てこないので、物理をやってこなかった方でも読めます!
こんにちは、ファラデーです(^^)
この本は、宇宙論の入門書で、本当にわかりやすくて面白い!
ページをめくる手が止まらなくなってしまいました。
この本の著者の村山斉先生の宇宙・素粒子に関する講演を聞いたことがあるのですが、本当に感動しました。何より、一般の方にもわかりやすく、ユーモアもあって面白い講演でした。
村山斉先生は、楽器も演奏するということで、音楽(芸術)も嗜む物理学者ということで、かなり憧れていて、私もピアノを始めてみようかなと思っています(笑)
そういった村山先生だからこそ、こうして分かりやすく、ワクワクしながら読み進められるような本が書けるのだと思います。
宇宙ってやっぱりワクワクしますね(笑)
暗黒物質(ダークマター)と暗黒エネルギー(ダークエネルギー)についての理解が深まりました。
宇宙の膨張のスピードが上がってしまうと、宇宙の果てからくる光を観測できなくなるから嫌だなぁという村山先生の気持ちに思わず共感してしまいました。
<本の要約>
第1章 私たちの知っている宇宙
私たちの住んでいる地球は太陽系の中にあり、太陽系は宇宙の中のほんの点にすぎません。太陽系の外の銀河の世界まで世界を広げていきます。また、ニュートリノとブラックホールについても説明しています。
第2章 宇宙は暗黒物質でできている
アインシュタインが予言した重力レンズ効果という理論をご存知ですか?普通、光は直進しますが、太陽の近くを光が通ると太陽の重力によって光が曲げられるというものです。これは、ハワイにある「すばる望遠鏡」で実際に観測されました。ハワイにすばる望遠鏡を見に行きたい!と強く思いました!
第3章 宇宙の大規模構造
宇宙全体の構造や物質の内訳が分かります。宇宙は銀河の密度が濃いところと薄いところの濃淡ができています。僕はもうこの濃淡の図を見るだけでなんでこうなったのかと不思議で見入ってしまいます。
もし暗黒物質(ダークマター)がなかったら、この濃淡はできなくて宇宙が一様になってしまうことがコンピューターのシミュレーションで分かっているそうです。だから、暗黒物質はなくてはおかしいと。
このコンピューターのシミュレーションもどういったものなのかいつか調べてみたいです!
第4章 暗黒物質の正体を探る
暗黒物質の正体の第一候補は「弱虫くん(WIMP)」(笑)
WIMP=Weakly Interacting Massive Particles(ほとんど反応しない重い素粒子)
この素粒子は異次元からやってきた!?
異次元なんて言われると気になりますね!
第5章 宇宙の運命
宇宙が膨張し続けると宇宙はどうなってしまうのか。
宇宙が膨張し続けるためにはエネルギーが増え続けなければいけなくて、それが暗黒エネルギー(ダークエネルギー)だとされているということが分かりました。
第6章 多次元宇宙
なぜ電磁気力に比べて、重力(万有引力)は弱いのかということが、異次元がすぐそばにあると考えると説明がつくというような概要が分かりました。
宇宙は5次元時空であるなんて言われても今はしっくりきませんが、たくさん勉強して自分がその時に多次元宇宙についてどう思うのかが気になるので、もっと宇宙についての本を読み漁りたいです!笑
第7章 異次元の世界
ブラックホールが異次元の証であったり、ワープする宇宙なんてことが書かれています。よくテレビゲームでワープなんて言うのが出てきますが、物理学でもちゃんとそういう理論が提唱されているんですね!
第8章 宇宙は本当にひとつなのか
宇宙がたくさんあって、それは枝分かれしているという多元宇宙論ですね。
私はドラゴンボールが好きなのですが、あの作品でも過去の世界、地球が滅びた世界や、地球が滅びなかった世界などにタイムマシンで飛び立ちますが、まさにあんな世界だと思いました。
このように、一般の我々にとってはSFチックに感じることが最先端の宇宙の研究では、真面目に議論されているのです。
是非読んでみてほしい一冊です!
ファラデー